画面の向こうの・・・編・08



膝に当たる感覚に唇が歪む。

風呂上がりだからか、もっと別の要因からか、頬を赤く染める恭一が三城の興奮を高ぶらせていく。

恭一を見下ろしながら中心で膨らみを見せるそこを指先で撫でると、指に当たる固い、けれど人体の柔らかさのあるそこに三城のペニスもまたグズリと鳴った。

「ふ・・・春海さん、あの」

「下着越しに撫でられるだけではもどかしいか?」

「えっと、その・・・」

「だろうな。腰が浮いてると気がついている」

「え?あ・・・」

「早く良くなりたいんだな。仕方がない」

口では何と言いながらも三城は上機嫌だ。

つい三十分前の不機嫌さとはまるで別物で、今は何を言われても快く受け入れそうだ。

互いの唇をただ触れ合うだけで直ぐに離れると、三城は身体を恭一の下腹部へとずらした。

指先でペニスの膨らみを見せる下着を撫でる。

下着も三城の好みで選んで与えた物で、目の前にある形に満足をすると、三城はそこへ唇を落とした。

「風呂上がりだからな。あまり恭一の味はしないだろうな」

「な・・・何言って」

「ボディーソープの香りしかしない」

「そりゃ、そうかも知れないけど。止めて、春海さん。恥ずかしいよ」

「ボディーソープの香りを嗅がれて、何が恥ずかしいんだ」

「そういう問題じゃ・・・」

「そういう問題だ」

下着の上から恭一のペニスを食む。

けれどそこは当然のように、洗い立ての生地の触感と味しかしなかった。

そのような物を味わっても何の喜びにもならない。

下着のウエストへ指をかけ、それを躊躇い無く膝まで下ろした。

「なんだ、もう汚してるじゃないか。折角風呂に入ったところだろ?」

「春海さん・・・」

下着の中で窮屈にしている形を成したペニスが、自由となり揺れる。

決して大きくも太くもないが真っ直ぐにそそり立つそれは、恭一の性格を表しているようだ。

日に当たらず使用頻度も極めて少ないそこは、肌よりもやや濃い程度の色をしている。

その下の茂みは黒々としていて、根本を覆い隠しているが、そこも風呂上がり故に少し湿っていた。

「まだキスしただけでこれとはな」

「キ・・・キスだけじゃないよ。さ、触ったり、咥えたりしたじゃないか」

「あんなもの、触ったうちに入るか。それに咥えるっていうのは、こういう事を言うんだろ」

「え・・・ぁっ」

近い距離で眺めていた三城は、そこに手で触れる事無く、唇を開けると一気に奥まで恭一のペニスを咥え込んだ。

頭上で恭一が息を呑むのを聞き、口の中ではペニスがドクリと唸り、腰が跳ねた。

ただ口内に納めただけだ。

それでこれだけの反応が得られると、三城の中の欲望が更に刺激される。

もっと声が聞きたい。

平素の、いっそストイックにすら見える面もちを崩したい。

無意識なのか膝を大きく広げる恭一に満足をしながら、三城はそのペニスを咥えたまま裏筋へ舌を延ばした。

もう何度も愛し合いこのペニスにも愛撫を施したので、恭一の好きな箇所は知り尽くしているつもりだ。

「はっ・・・・あ・・・あ・・・はっ春・・・い、きなり・・・」

「・・・」

「あっあぁ・・・や、そこ・・・いや」

何と声を上げたところで、腰を突き出す恭一からはあまり嫌がっているようには思えない。

それどころか喜んでいるようで、太股を小さく痙攣させている。

ミミズの這った痕のような筋を舐め上がり、亀頭のくびれを擽る。

するとまた、一際高い声が上がった。

「あっ・・・あっふっ・・・」

まるで耳から犯されるようだ。

腕で口元を覆う恭一は声を抑えようとしているのかもしれないが、けれど実際は何も押さえられていないその声に、三城は下着の中の自身が窮屈でならなくなってゆく。

「恭一・・・良さそうだな」

今までの人生、特に性交の相手に困る事はなかったので、必死さにかけるところがあった。

それでもSEXすらそれなりにこなしてしまえたので、何のクレームをつけられた事もなかった。

その上思春期の早い頃には強い性欲も収まっていた事もあり、行為におざなりになっていたのだろう。

けれどそれが恭一相手となると、今までとは真逆の気持ちが高ぶってゆく。

交際一年を過ぎ、何度となく抱いた身体だ。

それでも一向に飽きなど来ないし、来るようにも思えない。

「は・・・あ・・・あ。は、春海さん・・・や・・・いやって・・・」

「どう、嫌なんだ?良くて辛いだけじゃないのか?」

恭一の物を口の中に納めたまま唇の端を釣り上げる。

話す時にすれる舌も、吐息すらも、恭一は声を上げた。

「だ・・・だって」

「答えになっていないな。いくならいけ」

「く・・・っや・・・ぁ」

両手の平で太股を持ち上げると、そこを支えとするよう深くペニスを咥え、強弱をつけ吸い上げた。

男を知っているのは恭一だけだ。

他の男の物など指で触れるのも考えたくないが、それが恭一のものならば、咥えるどころかその証を飲み干すのも難などない。

「恭一」

亀頭を柔く噛む。

それを合図としたように、切なげな声を上げた恭一は三城の口内へと熱い証を放ったのだった。



  
*目次*