三城×幸田・初めての・・・編11



向かわれた先は、予想通りと言おうか三城の寝室だった。

そこがどんな空間か確認出来るより早く、幸田の身体はベッドへと沈み、三城が覆いかぶさる。

元から明かりが付いていた事だけは解った。

「もっと手順を踏んで、と思ってはいたんだが、悪いな」

全く悪いと思っていそうにない声音で言うと、三城の指が幸田のネクタイにかかる。

慣れているはずはないと思いたいが、とても馴れた仕草で簡単に引き抜かれ、パサリと床に落ちる音がした。

「三城さん、待って」

「何を待てって言うんだ?」

幸田の僅かな抵抗など三城には効果がなく、ワイシャツのボタンを上から外されていく。

すぐにボタンを全て外されてしまい、煌々と灯る明かりの中、日に当たっていない白い肌が露になる。

食も細く仕事柄日にも当たらず筋肉もつかない幸田の身体は華奢という言葉がぴったりだった。

けれど女性のそれとは明らかに違い、当然胸もないし標準よりも少ないとはいえ身体の厚みや肩幅などはある。

そんな身体を三城に見せるのはとても恥ずかしい。

いや、恥ずかしいと言うよりも怖かった。

もし、「やっぱり男は無理だ」と言われたら、と思うと恐ろしくてたまらない。

シーツの上に投げ捨てられた腕が、無性に間抜けに感じる。

今すぐシャツを掻き合わせて身体を隠してしまいたい。

けれど、そうする為に腕を動かす事すら憚られて何もできなかった。

数秒を数分に感じ、居た堪れなさから瞳を閉じたと同時に身体に衝撃が走った。

「んっ、、、」

身に覚えのある生暖かい物が、幸田の胸を這う。

恐る恐る瞼を開けると、赤い舌で幸田の乳首を転がす三城と目が合った。

口を開けて舌を出しながら三城はニヤリと笑う。

片手で身体を支えながら、空いている手は反対の乳首に伸ばされ余分な肉の付いていない長い指でそこに触れる。

ピンッと軽く弾かれると身体が大げさに震えた。

力が抜けていた幸田の手は、無意識に口を覆い隠し声を封じ込めようとする。

「ん、、、くっん、、、」

鼻から漏れる、明らかに我慢をしている声。

それこそが男の欲情を煽る事を幸田は忘れていた。

三城のキス同様に巧みな愛撫は更に増していき、失っていた熱が再び幸田の中心へと集まるのに時間は掛からない。

カリッと乳首を甘く噛まれると今まで閉じていた物が溢れたかのように何かが弾け、身体を弓なりに反らし、唇を戒めていた手は外され声を上げた。

「あっあぁ、、」

それを喜んでいると捉えた三城は、何度も甘噛みを繰り返す。

幸田は瞳をギュッと瞑り、何かに掴まっていないといけないとばかりに両手でシーツにしがみついたが、次の瞬間反射的にその瞼は開けられた。

「うっあぁぁ」

既にほとんどの形を成し始めていた自身を、三城の大きな手でしっかりと握られたのだ。

下着を履いたズボン越しだというのに、その手が三城の物だと自覚しているとそれだけで大きな快感となる。

半開きの幸田の瞳と、幸田の胸から顔を上げた三城の瞳がぶつかり合う。

無言で見詰め合う中も三城の手は油断無く幸田を弄り、片手で器用にベルトをガチャガチャと外し始めた。

その音を耳にすると幸田は固まったかのように動けなくなくなってしまう。

何故だか自分でも解らないし、今更純情ぶるつもりも無い。

「おいおい、初めて何て言うなよ?」

幸田の緊張を察したのか、三城が冗談めかしに言う。

「まさか、そんな訳ないじゃないですか」

「だろうな、アイツがいたぐらいだ。知っているとは思うが、俺は男は初めてだからご指導よろしく」

三城は案外根に持つタイプらしい。

簡単に外れたベルトやホックを開けて下着の上から中へ滑り込んできた三城の手が直接幸田の竿を握ったのと、耳元で嫌みったらしく囁かれたのはほぼ同時だった。



 
*目次*