君と僕と・11


その日、ニル帰っては来なかった。

ニルの部屋の隅で蹲る僕の所に主人様がやって来て、

「ニルは今日は下で休むそうだ。お前も寝ろ」

と言って部屋を出て行った。

どうしようかと迷ったけれど、どうも出来なくて、言われるままに眠る事にする。

いつもは隣から聞こえてくる、二人の声が無いから少し不安だ。

無音の世界は、嫌でも昔を思い出してしまう。

消し去りたい過去だとかは思わないけど、単に痛い思い出が多すぎて嫌だった。

   
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