君と僕と・12


僕がここに来て一ヶ月が経ったと言われた次の日。

主人様はニルと僕を呼んで言った。

「アスを呼ぼうと思う。」

僕には全く意味が解らなくて、ただ頷く。

けど僕の隣に立っていたニルは驚いたように息を呑んだ。

「っそれは、ただ執事に、という事ではないのですか?」

「あぁ、うちの執事なら優秀なのが居るだろう。」

「では、、、、」

ニルは言葉を切った。

そして何故か僕を見つめている気配がした。

「そうだ、ウミの世話役に、だ」

「僕が世話をするという約束では!」

ニルの声が珍しく荒げられた。

「お前がその子の面倒を見るなら飼ってやるとは言ったが、お前に任せるとは言っていない。他に適任がいるならそいつにやらせるまでだ。」

主人様の声はいつも通り冷たくて、いつも通り僕を見てなんていないようだ。

   
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