君と僕と・23


「これはね、こうやって使う物ですよ」

僕達の部屋に戻ると、主人様がくれた物を箱から出し、カタカタと暫くそれを触ってからアスは言った。

それは箱の割りに小さくて、僕の両手より少しはみ出るくらいの大きさだった。

折りたたまれていて、蓋が開く。

土台の方にはボタンがいっぱいついていて、そのボタンにブツブツがついている。

「このボタンには一つ一つ意味があるんです。ホラ、ここは「あ」ここは「い」。」

アスは僕の指をとってそこを押してみせた。

するとそれから、『あ』『い』と聞こえて来た。

「ボタンについている点で、どれが何か覚えてくださいね。それから押したのと同じ物がここに写るから、何を押したのか見た人が解るんです」

僕は、アスが言った言葉を一つづつ考えた。

だから、つまり、ここに押した事が画面に現れるなら、それを見せれば言葉が伝わるという訳だ。

理解に至ると、僕は嬉しくて嬉しくて、アスに力いっぱい抱きついた。

   
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