クライン×北原・15


*注意*『』内のセリフは英語です。

残滓を拭われベッドの中央へと運ばれた北原の傍らで、クラインはベルトのバックルを外していた。

優しさを称えた表情で背を向ける事もなく、堂々たるままスラックスそして下着を取り払う。

『待たせてすまない』

低い美声を響かせるクラインは全裸となっても醜い部分一つなく、腹部はもちろん今しがたまで隠されていた太股やふくらはぎも美しく引き締まっている。

そして、身体の中央に称える熱は、目が反らせないまでに強く存在を主張していた。

「・・・」

他者の勃起したペニスなど初めて見るが、東洋人と西洋人の違いなのか己のモノとはまるで違う風だ。

色の白さや金色[こんじき]に輝く陰毛、なにより、なるほどこれならばクラインが北原を「小さい」と表しても仕方が無いだろうと納得してしまう質量の差である。

『ナオヤ、緊張をしているか?』

『え、えぇ・・・』

『私を信じて』

大丈夫だと囁きながら、クラインは北原へと覆いかぶさった。

耳たぶに寄せられた唇が吐息を吹きかけ───そして、互いのペニスが触れ合わされる。

「っ・・・」

一度達したもののクラインの裸体を前に再び緩やかな起立を見せていた北原のペニスは、彼の熱をぶつけられ急速に硬度を増させた。

竿が擦れ合い、睾丸がぶつかる。

それは、考えた事も無い興奮だ。

彼が腰を振るたびに擦り合わされたペニスに痺れが走り、あぁ彼が好きなのだと、胸に起こった想いは止められず北原もまた自ら腰をそこへと押し付けた。

恥ずかしさはあったものの、けれど高まったこの感情を止める術が見つからない。

好きで、大好きで、言葉以上の何かでそれを彼に伝えずにいられなかった。

「あっ・・・ぁっ・・・レイズ・・・」

片手はシーツを握り締め、もう一方はクラインのペニスへと伸ばす。

指先にその塊を感じただけで胸がドクンと鳴り、引き寄せるように手の中に収めた。

とても熱い、そして愛しくて仕方が無い、彼の欲望。

クラインのペニスがこんなにも猛々しくなっているのは自分のせいなのだと思えば、とても嬉しくて仕方がなかった。

『ナオヤ・・・まさか、ナオヤが触れてくれるなんて。それだけで私は・・・』

手の中で、クラインのペニスがビクンと大きく脈打つ。

先ほど北原のペニスを握りながら「硬い」と繰り返していただけあり、彼のペニスは肉を感じさせる柔らかさがあった。

硬い芯の周りに柔らかい保護がされているイメージだろうか。

『僕だって、レイズに触れたい。上手く出来るかは解らないけど』

『そんな事はない。ナオヤが触ってくれているのかと思うと、それだけでこんなにも・・・』

わざとらしく動かしてみせる彼のペニスを、北原はゆるゆると扱き上げる。

あまりに自分のペニスと違うので勝手が掴めなかったが、数度擦り上げるとそんなものは関係ないのだと気がついた。

ただただ彼が、彼のペニスが愛しくて。

クラインの上がる吐息を聞きたいと、思いつく限りでそれを愛した。

「レイズ・・・レイズ、気持ち良い、でしょうか?」

『っ、あ、あぁ・・・ナオヤ。君は本当に・・・なんて愛しいんだ・・。もうダメだ。こんな事を続けられれば情けない姿を晒してしまう』

チュッと耳元で唇の音を立てて見せると、クラインはその舌先で北原の耳の後ろをなぞった。

首筋を辿り、鎖骨を舐め上げる頃には彼のペニスは握っていられない程は馴れてしまう。

不満だと身体を起こそうとしたものの、すかさず彼の手が北原の胸を押し返し、そして乳首を舌で掠った。

「んっ・・・」

『ナオヤ、次は私の番だ』

クラインの手が、舌が北原の身体を這い回り、そしてつい先ほどまで顔の隣にあると思っていた彼の頭は下肢部へと埋められていた。

下生えを掻き上げ、亀頭を指先で擽られる。

そして、彼の熱い口内に、ペニスが飲み込まれた。

「あっあぁっ・・レイズ、そんなっ・・・」

手のひらとは比べ物にならない粘膜特有の快感で、何がどうと表せも出来ず、ただ気持ちが良かった。

裏筋をクラインの舌が辿り、溢れる先走りを啜る。

ベッドルームに木霊する水音が、耳から北原を犯した。

「っあっはぁ・・・れい・・やっ・・あぁ・・」

どうしようもないまでの快感が、北原を包み込みもはや通常の思考能力は望めない。

けれど、ただ解るのは、このままではまたすぐに達してしまうだろう事だ。

そうなど、思春期の少年ならばともかく24歳にもなる自分がかと思えば情けなさ過ぎる。

涙も零さんばかりに目頭が熱くなり、北原は懸命に首を振りながら腕を伸ばしクラインの肩を強く押したが、彼は離れてはくれなかった。

「れいず・・やめ・・て、また・・気持ちよく・・な・・なり過ぎ・・・てぇっあっはぁっあぁぁ」

一際強く吸い上げられると、北原は背を反らせ声高らかに引きつった。

快楽の中に苦しみを感じるなど、これもまた初めて知った感覚だ。

それが「普通」であるのか「特殊」なのかも判断出来ぬまま、北原は尚も懸命にクラインに縋った。

『レイズ、また出てしまう。もう、疲れて・・・だから』

『・・・・あぁ、なんて事だ。ナオヤ、私はてっきりただの甘やかなリクエストなのだとばかり・・・そんなに辛かったか?あぁ、涙が流れている。すまなかった』

『いえ、そんな・・・』

北原の異変に気づいたクラインは下肢部から顔を上げ、困惑に眉を潜めると北原をそっと抱きしめた。

ただ行き過ぎた快感が辛かったなど、恥ずかしい限りである。

今までクラインの口内にあったペニスが彼の高まりがまた触れ合うと、ゾクリと背中が震えた。

『申し訳ありません。もう、大丈夫・・です』

北原の頬に唇が落とされる。

身体を包み込む彼の体温が、安堵感と幸福感、愛されているのだという感覚を強く伝えられているようだ。

『そうか、安心した。・・・・・ナオヤ、そろそろ、君を頂いても良いだろうか?』

伸ばされたクラインの指。

それは北原のペニスを通り越し、最も秘められた場所に触れたのだった。




 
*目次*