三城×幸田・それぞれの春・編・9



「どうして・・・」

顔を覗かせた三城は、目を見開き、まるで幽霊でも見たかのような表情になった。

それもそうだ。

昨日は会えないと言った幸田がいきなり現れたのだ、驚くのも頷ける。

「いきなりごめんなさい、その・・・わっ」

だが次ぎの瞬間、三城は手を伸ばし幸田の腕を掴むと玄関の中に居る自分の方へと引き寄せた。

扉が閉まるバタリという音と共に、幸田は三城の胸の中に居た。

「恭一・・・」

ついさっきまで夜風に当たっていた事もあってか、そこは酷く暖かかい。

何も聞かず言わず、ただ抱きしめてくれた三城に、幸田は胸を締め付けられる思いを抱き、その背中を抱きしめ返した。

「会いたかった。」

三城は一際強い力で幸田を抱きしめ、唇を奪った。

重ね合わされた唇は舌先で入り口を割られ、深いものへと変わっていく。

三城の熱い舌が口内を荒らし、幸田のそれを絡め取る。

擦り合わせ、ザラリと舐め上げられると強い快感が襲った。

幸田はすぐに一人では立っていられない状態になり、必死に三城にしがみつく。

「んっ・・・」

今日は話をしに来たのだ、こんな事をしている場合ではない。

そう思ったのもほんの数秒だけで、すぐに快楽の本能に流されていった。

三城と会うのは数日ぶりになる。

正確には10日ほどだろうか。

つまりはその間三城に触れていなかったわけで、10日ぶりのキスは幸田を、いや二人を高ぶらせるには十分過ぎたようだ。

静寂な玄関に、グチュリと淫猥な水音が響く。

数分間の長いキスは三城が幸田を引き離すように終わった。

「少し待て」

そう言う三城もまた切羽詰った声になっており、幸田を抱き上げると寝室へ向かう。

幸田はまだ靴も脱いではいなかったが、三城はそんな事を気にもせず幸田をベッドの上に降ろした。

荒々しく覆いかぶさると、再び唇を合わせ、深く熱いキスを続けながら三城は器用に幸田のスーツを脱がせていく。

幸田は何も出来ず、ただされるがままに身を預けるのが精一杯で、時折身体を浮かせて脱がされるのを手伝った。

「んっくっ・・」

全裸にされると、唇を離した三城は頬や首筋にキスを降らせながら身体を下にずらして行き、乳首まで来るとねっぷりとそこを舐め上げる。

「あっ」

久しぶりの感覚に、幸田はたった一度の刺激で、自分でも驚くほどの高い声を出してしまった。

三城がクスリと笑うのが解る。

「なぁ、恭一。オナニーしたか?」

乳首をキュッと指先で摘みながら、三城は意地悪く耳元で囁いた。



 
*目次*