三城×幸田・お礼用S・S
(恭一の一人遊び)



一日の仕事も終え、幸田はようやく帰宅をした。

夕食は外で済ませたし、後は風呂に入って寝るだけ。

単調でつまらない日常。

三城が居ない今、それは色濃かった。

「はぁ・・・疲れた。」

誰に聞かれる事のない独り言を呟き、ベッドサイドに腰を降ろす。

とりあえず部屋着にしているTシャツとジャージに着替えたものの、一旦降ろした腰を持ち上げるの酷く億劫だ。

「・・・三城さん。」

もう数日も会っていないうえ、今日は声も聞いていない。

「会いたい、な・・・」

疲れから瞼を閉じると、そこに広がる漆黒の闇に三城の優しげな面持ちだけが思い描かれた。

『恭一』

三城の印象深い声が、耳の奥で木霊のように蘇る。

『恭一、恭一』

甘く、犯されるような、その声が。

「みき、さん・・・」

幸田は、何かに誘われるように指先を唇にあてがった。

唇を押される指は、まるで自分のものでは無い様な錯覚に襲われる。

暗闇の中でその感触だけが特出して感じられると、官能的な痺れが全身を駆け巡った。

指は唇の濡れた部分に触れ、歯に当たる。

出迎えた舌先で舐り、チュッと吸い上げた。

「んっ・・・」

指の付け根まで、水音を立てながらしゃぶりつく。

『上手だな』

耳の奥で、霧のような声が囁く。

その声がもっと欲しくて、更に身体を弄った。

空いていた手がTシャツの裾から胸に這い上がり、乳首を摘みあげる。

「くっ・・」

『ここが、いいんだろ?』

乳首をこね回しながら、舌の根元と指の根元を絡ませれば、息はこれでもかと上がってゆく。

「みき、さん・・・」

唇から唾液で濡れた指を抜き、ジャージの中に手を入れる。

下着の中では自身が既に大きく膨張しており、薄っすらと蜜を光らせていた。

『いやらしいな、恭一は』

手探りに下着の中に指を進めると、直接自身を握り締める。

「あぁ・・・」

白い首を仰け反らせ、声とも息とも吐かない吐息が唇を震わす。

濡れた指が自身に絡みつくと、もう止められなかった。

三城の手淫を思い出しながら、それをなぞる。

『もっと、声を出せ。』

「みきさん、みきさん・・・」

脳裏に描かれる、世界で一番愛しい男の顔。

声や仕草、自分の身体を弄る感触。

「あぁ、、、みきさん、もっとっ・・」

『こうか?』

亀頭ひっかくと、下着の中に熱い蜜が放たれた。

ドクドクと自分の手を濡らす。

「はぁっあっはぁ・・・」

バタリと後ろのベッドへと倒れた込んだ。

下着の中の手に不快感を感じると、一気に現実へと引き戻された。

うっすらと瞼を開けば、蛍光灯に照らされた見慣れた部屋が見える。

当然のように、そこに三城など居はしない。

「何、やってんだか。」

虚しさだけが、心を満たしてゆく。

ズボンから引き抜いた白濁に塗れた手を見つめながら、幸田は自嘲のため息を吐いたのだった。



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